「共通ポイント」に対する研究

概要


本論は共通ポイントを対象に研究し、共通ポイントの運営・ビジネスモデル・直面する課題を含めるのと同時に、共通ポイントのサービス「T-Point」を詳しく分析し、共通ポイントとブロックチェーンの組み合わせを議論した。共通ポイントがブロックチェーンと相性が良くなると、適切な応用ケースにおいて莫大な価値を生み出せる。


キーワード:共通ポイント・ブロックチェーン


一、ポイント市場の現状


(一)ポイント市場の規模

ポイントは人々の日常生活で広く使われ、店舗にとって欠かせないマーケティングツールとなっている。小売、航空、電気通信、銀行などの主要業界はすべて、ポイントに関わるキャンペーンやサービスを推進している。店舗がポイントを利用するメリットには、主に次のようなものがある。一つ目は、新規顧客の獲得である。すなわちポイントキャンペーンを利用して、新規顧客の参加を促す。二つ目は、顧客の活性化である。顧客アクティビティを増やし、会員の再購買行動を促す。三つ目は、顧客を維持し、顧客の定着率を高める。


統計を控えめに見積もっても、世界各国でポイントを保持している人の総数は現在25億人を超えている。毎年生成された新しいポイントの額面金額は数千億ドルにも上り、既存ポイントの価値は10兆ドルを超えている。図1は、「毎週の消費で少なくとも数回のキャンペーンを受け取った顧客の割合」に関するKPMGの調査結果(2019)を示している。その中、キャンペーンの主な形はポイントである。



図1:ポイント市場に対する調査報告 (KPMG)


(二)ポイント市場が抱えている課題

中国のポイント市場に対して、ポイントの生成・発行・利用などのシステム部分は成熟しているが、ポイント利用率が非常に低い。ほとんどの業界でのポイント利用率は20%未満である。それは、ポイント市場の運用モデルが完全ではなく、依然として多くの問題点があることを意味する。


店舗側の課題は次の通りである。一つ目は、完全なポイント制度、ポイント運用に関する技術と経験、およびポイントのプロモーションチャネルの欠如である。二つ目は、ポイントの運営コストが高いことである。三つ目は、APIのセキュリティが保証できないことである。


顧客側の課題は次の通りである。一つ目に関して、ポイントは日常生活のいたるところにあるが、極端な分散された状態にある。また異なる店舗のポイントシステムは閉鎖されており、相互に連携できない状態になっている。二つ目に関して、ポイントの価値設計は混乱しており、景品交換条件を満たすのが容易ではない、または交換アイテムの価値が高くない。三つ目に関して、ポイントで交換できる商品やサービスにはさまざまな制限があるのと同時に、交換アイテムは必ずしも顧客が必要とするものではない。


そのため、多くの顧客にとって、ポイントは味のないもののようである。異なる機関のポイントが相互に利用されないだけでなく、かなりの割合のポイントが最終的に無視または破棄された後、リソースの誤配分や浪費を引き起こす。この結果は、顧客の損失を意味するだけでなく、店舗が顧客ロイヤルティーの向上と販売促進を行うという目標を達成していないことを意味する。それは「ルーズルーズ」の状況ではないだろうか。同時に、マクロレベルでは、ポイント市場が分散されているため、ポイントのネットワーク効果を最大化することができない。


二、共通ポイント


(一)共通ポイントの概念


共通ポイントは、多くの提携店舗が同じポイントを利用して顧客にインセンティブを与えることを意味する。すなわち顧客は、異なる分野・業界・地域に提携店舗で消費した後、同じポイントを取得・蓄積して景品交換・使用することができる。共通ポイントが利用されているどちらも貯えたり・使用できる方法は、従来のポイントの単一機能および内部で循環させる運用モデルを破壊し、新たなエコシステムの価値を生み出すことで、エコシステム中の参加者に多くの利益を与える。


(二)共通ポイントの運営制度



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